2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

母とおばあちゃんに会いに病院へ行って、眠そうな手を握った。口からひとことだけをきいた。眠っている姿に見送られた。それから出会したおばさんたちにケーキをご馳走になった。気にするか否かについて耳を傾けながら、私は店内に飾られている油絵に何度も…

淡い空に雲が溶けてまた淡く、か。道は見え隠れているくせ真直ぐに伸びている。てのひらで語られる美しさにずっと見惚れていたい。 午前中に近所の火事で騒然と並んだ消防車の列を母が見たと言ってた。火事見舞いにお酒を持っていくというおばさんの声が玄関…

” 無限の塵に悩まされています ” 見えない張り紙が部屋を乗っ取っている。悩みはとうとう膿んでしまって、治療を受けるしかないか、に行き着く。膜の寿命も敵も知らないこれが、たぶん私の毒だ。

小惑星について

( 半径1kmの宇宙の旅 = 散歩 )

摘めない蓮華草の赤爪

道端の至るところにこんぺいとうが吹き出している。自転車に跨った彼女たち、バイクに座った彼、ハンドルを握るひとたちは銀色の空気の中をいつものように走っていて、まるで歳をとらず、四季を永遠に、ぐるぐると一周しているんじゃないかという感覚に落ち…

桜を2時間だけ眺めに行った。モンシロチョウたちは互いを追い掛けている。はしゃぐってこういうかんじかあなんておもう。その他もろもろは自転車の風と一緒に飛んでった。

与えられた流れに感情の波で逆らう。見逃しそうな花びらの落下が積もる、まもなく、見つけ出す。まだ諦めないでいられる。霧雨のわずかな呻きに瞼を閉じて応える。