場に殺され、にせものの朝に帰りついた。次に会うときは、私の顔はどんなふうに変わっている。頬張った苦痛の塊、化けて吐き出す。あの隙間から出てくる、溢れてくる悪夢。また浸かってしまう、もう無理だ、無理だな、はやくきて。
セミの声が(しないしないしないしない)ってきこえる。
缶の梅ソーダをコップ半分くらい注いで飲む。夏が弾ける。残りを別のコップに入れて、母が飲んでくれてもいいし、私が後で飲んでもいいし、ラップして冷蔵庫に入れた。おなかが一音だけ口笛を吹いた。
夕立になりそうな雲が解体していった。
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