果てのふたり

わたしが土深く眠っている間にあなたは世界を終わらせた。少しだけ嘘をついて寄りかかる。地平を見ながら背中合わせに手を繋いで、これからを想う代わりにまた眠りにつく。

「起きて」

目が覚めたのはいつかの夕刻。生ぬるい空の色にわたしはいとおしい彼の名前を忘れてしまいそうになった。