寝ない朝にお腹を空かせる。ポットのボタンを押すあいだに雨土のにおいがした。ペットボトルのお茶を注ぎながら、ソファーで寝てしまった弟と布団がはぐれていないか確かめた。
蒸し暑くなった午後はカエルの声に田んぼへと視線を誘われた。バヂターブルーであじさいのはなびらを塗りたくなって下書きを始めた。