「あーしたてんきになーあれ」
窓を開けたら女の子の声がした。 (あした何があるんだろ。遠足かな?) 黒いセーターの毛玉を取り、白い窓枠を拭く。灰色の埃が滑っていくのをぞうきんで追いかける。からだのなかにまあるいものができあがる。