遮るものがなにもなく広く、広い空間で、出した声が、何倍にもなって、自分へ返って押し寄せてくるような響き。箱詰めの内側に、いるという感知。
こわい物事が、増えていく。いつか息をすることも、恐怖になり、息を止めて、それをやめることができるのなら、このまま、恐怖を信じてと、脳髄に告げ、胸奥に語る。