淡い空に雲が溶けてまた淡く、か。道は見え隠れているくせ真直ぐに伸びている。てのひらで語られる美しさにずっと見惚れていたい。
午前中に近所の火事で騒然と並んだ消防車の列を母が見たと言ってた。火事見舞いにお酒を持っていくというおばさんの声が玄関から聞こえてきた。午後の道路は最近のように穏やかだった。男の子たちがなにかを投げ合っていた。コンセントの埃が発火するいつかの日。