2007-01-01から1年間の記事一覧
なにかが伸し掛かっているような重い気配が眠っている間にあったけど怖くはなかった。プロモーションビデオ用のセットみたいな空間で目的を探している。素敵な建物だな、とは思った。少し前に魔法のようないかずちや、津波のような雨飛沫に前に住んでいた家…
母とおばあちゃんに会いに病院へ行って、眠そうな手を握った。口からひとことだけをきいた。眠っている姿に見送られた。それから出会したおばさんたちにケーキをご馳走になった。気にするか否かについて耳を傾けながら、私は店内に飾られている油絵に何度も…
淡い空に雲が溶けてまた淡く、か。道は見え隠れているくせ真直ぐに伸びている。てのひらで語られる美しさにずっと見惚れていたい。 午前中に近所の火事で騒然と並んだ消防車の列を母が見たと言ってた。火事見舞いにお酒を持っていくというおばさんの声が玄関…
” 無限の塵に悩まされています ” 見えない張り紙が部屋を乗っ取っている。悩みはとうとう膿んでしまって、治療を受けるしかないか、に行き着く。膜の寿命も敵も知らないこれが、たぶん私の毒だ。
( 半径1kmの宇宙の旅 = 散歩 )
道端の至るところにこんぺいとうが吹き出している。自転車に跨った彼女たち、バイクに座った彼、ハンドルを握るひとたちは銀色の空気の中をいつものように走っていて、まるで歳をとらず、四季を永遠に、ぐるぐると一周しているんじゃないかという感覚に落ち…
桜を2時間だけ眺めに行った。モンシロチョウたちは互いを追い掛けている。はしゃぐってこういうかんじかあなんておもう。その他もろもろは自転車の風と一緒に飛んでった。
与えられた流れに感情の波で逆らう。見逃しそうな花びらの落下が積もる、まもなく、見つけ出す。まだ諦めないでいられる。霧雨のわずかな呻きに瞼を閉じて応える。
糸で吊られた片足首を以てしても、愚かで劣勢の証にはならなかった。移ろう今日、当たらずの光線がすぐ脇を走ってった。思い出の後に綴った未来、いつ、そこに心を開くんだ。
( 光の調子なんて気にしたことないけれども ) ( 体の具合はじぶんのせい ) ( どう? )
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「不満を減らすこと(余計な荷を背負わないこと)」 「 不安に負けないこと(それから得て増えること)」 忘れながら加速していくのを相変わらずつまらなく思っている。が、完全にはなりきれず、 - 好きだ、 [DVD]出版社/メーカー: TCエンタテインメント発売…
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( もっと眠りなさい ) ただひとつ叶わないものとしてそこにあるから ( きみのねがいはなに? ) 小声で話しかけられたから、戸惑って、片足をはみ出してしまった。優しく祈る唄、誰かの。空気が澱んでいくスピードで追い、駆ける、対象を知らず。
歌えるくらいに植え込んだ記憶にすこしだけ惑わされながら時間を流して名前を呼ばれた箇所だけやけに存在しないようでまた、前触れがあっても、簡単には忘れないからね。今日が遠いんだ。救出できない。 夜を跨ぐ巨人の足音は雨の粒たちだ。森だけが澄んでい…
「意志の継続を!意識の延長を!」
大好きな女の子に似た、制服を着ている女の子が、隣の崖から海へ落ちていくのを見た。それから私は、物が落ちないように部屋の中に入れる作業を始めた。足元の景色しか見なかった。落ちるのが怖かった。初めて一緒に帰ったときの「そのままでいてください」…
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「木のお医者さんになればよかった」 「あと十年はがんばるからね」
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黒い粒が降ってくる花畑で再会/夢から出てきたときの信じきったやつ/時間を超えなければならない/丁寧に拾う/かさぶたが剥がれる/そういうことで傷付くなかれ我
血だらけの猫(いとこの男の子)も救えなかった。りんごを食べながら行ってしまった。射殺されたとか、煩悩だとか、いろんな音が言葉になって耳に残ってる。脅しだと思う。 - 心臓が揺れる。間違いの穴からひとつひとつぶ黒いかたまりがぼとり、落ちてく。固…
「やわらかい船はもう少し早い時間に出てしまうよ」 夕方、自分が「退廃的」と称したひとたちが、屯するこの島から帰路に着く時間。自分はどうやら乗り遅れてしまったので、まあ一晩ここに残って明日帰れるし、って。弟らはコンビニ弁当を台所で食べてた。
冷たい足で破片を取り除けない。今日も瞬間に誰かが呼んでた。